日系企業で働くタイ人HRによる座談会 Vol.2
(Collaboration / Working with the Japanese)
2021年5月13日実施回

Guest speaker

Suphachai Pattanawihok

(Boyさん)

HRI (Thailand) Co., Ltd.

Position : Senior Consultant

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Atipat Wattanasatitnugul

(Northさん)

JAC Recruitment Thailand

Position : Human resources and

Administrative Officer

Work Experience : 2.3 years

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Sriumporn On-amphon

(Kayさん)

Toyota Tsusho Nexty

Electronics Thailand Co., Ltd.

Position : Talents and Organization

Development Group Manager

Work Experience : 9 years

Ms.A

Prattana Tongterm

(Aさん)

Thai Okawa Co., Ltd.

Position : Recruitment and Training

Officer

Work Experience : 12 years

 

前回は ”Covid-19 Situation”をテーマにお話ししていただきました。今回のトークテーマは、「日本人との働き方」についてです。

前回に引き続き、製造、IT、人材紹介の企業からいらっしゃった3名のゲストの方にご自身のご経験からお話ししてもらいます。

      このイベントの目的は、日本の組織におけるマネジメントと人材開発について、皆様のご経験をシェアいただくことです。

      短い間ではありますが、ここでの情報が皆様の新しい学びにつながり、仕事に活用いただければと思います。

もし次の座談会であなたの経験を共有いただける場合は、[email protected] までご連絡ください。

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タイ人と一緒に働いている日本人の視点についての質問です。日本人からタイ人の仕事に対して、大きな目標や全体像の視点が欠けている、という声が良く出てきますが、
皆さんのご意見はどうでしょうか?

Aさん : 個人的な見解として、タイ人の働き方は、今までのやり方を習慣化してしまっていると思います。全体像をみるというより、コンフォートゾーンに留まって、
今まで教えられたステップに従事して、今までやった事以外のやり方を考える必要がないと考えているのでしょう。一方、日本人は、タイ人が自分の成長のため、今までやってきたことではないことにも挑戦する、またはもっと考えて欲しいと思っているのでしょう。

Ms.A

Kayさん : 50%同意します。日本人がタイ人に対して、事前に目的を明確に説明することを忘れてしまったこともあります。異文化という面でのギャップがやはり大きいので、
ときにはタイ人は日本人が望んでいるもの、要点などを捉えることができていません。日本人、タイ人双方が調整すべきですね。あるいは皆がPREPを職場で活用してみても良いですね。日本人とタイ人とでは、物事へのアクションの取り方も違いますね。
お互い理解し合い、妥協点を見つける必要があるかも知れません。

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Northさん : 大事なのは仕事のアウトプットを見ることだと思います。そして、組織のことをどれだけ理解できているも重要です。自分の出したアウトプットが如何に素晴らしいかという説明が出来れば、社員も仕事のアウトプットをもっと高めることができるでしょう。

Atipat
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過去に起こった問題への対応策として、どのような解決策が考えられますか?
もしくはタイ人と日本人はワーキングスタイルについて、どうすればもっと歩み寄ることができるでしょうか。

Northさん : 個人単位であろうが、チーム単位であろうが、コミュニケーションをする際の情報量を増やすこと大事です。お互いが何を望んでいるかを理解するためにも。
組織ビジョンに対してより広範囲な考えをもち、KPIに対して我々がどのように対応していくか、どうやって違いを作っていくかを話す必要があると思います。社内アンケートをとることも有効だと思います。同じビジョンをもった人を見つけることが出来るから。そのマッチングを、何か新しいこと、プロジェクトをすす際に活用することもできると思います。

Atipat

Aさん : 異文化コミュニケーションは重要な事です。伝える側も伝えられる側も、目的への理解が大事と思います。

Ms.A

Kayさん : コミュニケーションの取り方や、お互いのオープンな姿勢などについてですが、日本人がタイ人を責めたり、または逆にタイ人が日本人を責めたりしてしまったら、仕事が膠着してスムーズに進めることができないと思います。

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(左から) Boyさん、Aさん、Northさん

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“タイ人にはなかなか結論を言わない、
自分で決めようとしない“と言われることについては、どう思いますか?

Kayさん : 組織における決定権が日本側にあるんです。これは組織の経営システムと職務が理由だと思います。タイ側はその意思決定をサポートするための情報提供役です。時々タイ側はいくつかのオプションを提案しますが、日本人は「いいよ、いいよ」と答えるだけに感じます。ただ単にタイ側に考えてもらいその提案を通す、という姿勢よりは、提案に対するフィードバックが欲しいです。日本人のアイデアをもっと欲しいときもありますね。

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Northさん : 与えられた決断権限の範囲によると思います。例えば日本人とディスカッションをするときは、決定権が日本側にあります。やる必要があるとしたら、やはり確認することです。例えば、ある案件の情報を持っている者の中から、適切かどうかを考慮した上で、決定権を与え、リーダーとしてアサインします。私は、結論や物事を決定は感情よりも事実に基づいてなされるべきだと思います。なぜならば、仕事の全ての関係者の満足度を管理することはできないからです。これは本当に難しい点です。

Atipat

Kayさん : とても同意します。恐らくリーダーは、彼の望むものに対して旗を立てるからです。誰もがこのようなことを経験しているのではと思います。

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Northさん : 感情で物事を判断することは、仕事をうまく進めない要因になります。

Atipat

Aさん : タイ人であれ、日本人であれ、直ぐに決められることは決めるのです。
でも、もし職務上の権限を持っていなければ、それを決めるのに難しいですよね。
例えばタイ人が自分なりの判断で決めてしまったことが、日本人にとってまだ満足なものではないこともあるので、代案やオプション案などを準備しておく必要があります。

Ms.A
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3人とも日本企業で働いていらっしゃいますが、仕事をもっとスムーズに進めるために、タイ人は日本人に、逆に日本人はタイ人に、どのような点をアダプトすべきでしょうか。

Kayさん : タイ人は報連相を身につけるべきです。我々タイ人は恐らく日本人の期待するレベルまでいっていません。タイ人はよく勘や感情で物事に取り組んでいて、報連相の活用はまだ良いとは言えません。一方、日本人に合わせて欲しいことは、感情・姿勢に関することです。日本人は人を傷つけない、人に遠慮する文化がありますね。フイードバツクをするときにストレートに言わず。双方の改善のため、直接的に、論理的に話し合ったほうが良いでしょう。

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Northさん : お互いを受け入れ合う、信頼は重要なものです。たとえ国籍や文化が異なっても、相互に信頼関係を築けることはできます。我々はお互いの働き方を受け入れ合わなければなりません。これらは組織の成功に繋がると思います。でも、信頼関係を築くことは簡単にできません。長い時間が掛かります。いつか、私たちが自分の能力を証明し、信頼を築く事ができれば、一緒に働いている人々は無条件で私たちをフォローするでしょう。これが信頼性というものです。

Atipat

Aさん : タイ人から日本人に何かについて、話をしたり、議論をしたりする際、
必ず質問に対して事前に情報を集め、答えの準備をする必要があると思います。
つまり、提案したいものに関する情報を完全に持つ必要があります。日本人への期待は、もっと時間を与えて欲しいということです。例えば緊急な案件又は急いで決断を求めるような案件が出てくる際でも、タイ人が追加情報を収集できるようにもっと時間を与えてくれればと思います。タイ人は準備・連絡への準備がまだできていないことが多いので。

Ms.A
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                                                                                                                                                                                                                                                                                                                     今回の座談会記事をお読みくださる皆様にとって、日本人とタイ人が一緒に働くことについて、もっと理解を深めるきっかけとなれば    幸いです。また参加者の経験を皆さまの職場で活用し、組織に良い変化が起こることを 心から願っています。

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