Suphachai Pattanawihok
(Boyさん)
HRI (Thailand) Co., Ltd.
Position : Senior Consultant
Atipat Wattanasatitnugul
(Northさん)
JAC Recruitment Thailand
Position : Human resources and
Administrative Officer
Work Experience : 2.3 years
Sriumporn On-amphon
(Kayさん)
Toyota Tsusho Nexty
Electronics Thailand Co., Ltd.
Position : Talents and Organization
Development Group Manager
Work Experience : 9 years
Prattana Tongterm
(Aさん)
Thai Okawa Co., Ltd.
Position : Recruitment and Training
Officer
Work Experience : 12 years
本日の座談会では、製造、IT、人材紹介の企業からいらっしゃった 3 名のゲストの方にご自身のご経験からお話ししてもらいます。
このイベントの目的は、日本の組織におけるマネジメントと人材開発について、皆様のご経験をシェアいただくことです。
短い間ではありますが、ここでの情報が皆様の新しい学びにつながり、仕事に活用いただければと思います。この部分では、
いくつかの興味深いハイライトをまとめました。
もし次の座談会であなたの経験を共有いただける場合は、したい場合は [email protected] までご連絡ください。
まずはコロナ禍について、皆様の会社では仕事内容や働き方にどのような影響があり、どのようにご対応されていますか?
Northさん : コロナ発生の当初は、オフィス勤務が主流でした。仕事内容として、社内のコンサルタントとの話し合いが必要になることが多いからです。でもコロナの新たな波の到来により、まずはトライアルを行った後、全員がリモートワークを始めました。
全社員がインターネットを使ってログインすることで、オフィスのコンピューターと繋がることができますし、会議などでも、いろんなテクノロジーを活用している。
就職面接のやり方も変わってきています。これにより、社員全員が新しいテクノロジーに対して、注意が強まっています。コロナ禍により、皆がいろんなデバイスを使わざるを得ないことは、いい事でもあります。
Kayさん : 弊社の仕事では、能力評価に影響が出ていると感じます。皆が在宅勤務になっているため、通常と比べて、今の状況がやや難しい。在宅勤務を発表したのは、昨年の3月でした。当初は IT システムの整備などでトラブルもありましたが、最近、システム開発も進み、社員たちも使いこなすようになりました。でも人事制度の運営はまだまだ問題が残っています。簡単に出来るものではないからですよね。
Aさん : 弊社も在宅勤務制度を導入していますが、100% ではないです。
製造業の会社ですから。社員をグループに分けて出勤してもらっています。
例えば生産部門では、人との接触を減らすため、業務を細分化したり、作業スペースを割いたり、仕事を分担したりしています。またオフィスの仕事については、皆が在宅勤務をできるような環境をつくるため、システムの導入・投資・整備をしました。
でも、われわれ人事部は、やはり影響を受けています。生産ラインにおける人材の採用・確保は中々難しいです。人々は景気の悪い時に、新しい仕事を探し始めるからです。また人事部は工場側と直接に連絡する必要があるので、オフィスまで足を運ぶ必要があります。でも予防策にも、もっと力に入れています。
Thai Okawa の A さんの“社員離職率が高い”という説明を聞いて、非常にショックでした。ほかの会社はいかがでしょうか?
Kayさん : 弊社にもあてはまります。離職率が結構高いですね。ハイレベルのスタッフの人たちも含めて。うちの場合は新卒が多く、景気が悪くなると、“お客様とコンタクトする機会が少ないので仕事が面白くない”と言い出す傾向が見られ、モチベーションがだんだん下がっていくんです。退職理由は、勉強に行きたいとか、起業をしたいという人が多かったです。
Northさん : 弊社のような人材紹介企業は逆ですね。通常の状況で離職率がもともと高いです。退職理由は、給与、チャンス、同業種の人たちとのネットワーキングからのお誘いなどです。でもコロナ禍においては、離職率がごく僅かで、ほとんどないといえるほどです。主な理由はもともと人材紹介コンサルタントの販売目標はとても高い。不況下での転職は社員にとってリスキーです。弊社が大手企業でわりと安定なビジネスであり、自分にとっても安定であることから、リスクを考えると、やっぱり転職をやめたほうが良いと思う人が多いのではないでしょうか。
次はお客様からの視点に移りたいと思います。 求人市場での数字はどうでしょうか?
Northさん : 求人市場は大きく二つのカテゴリーに分けられます。一つはハイクラス、
マネージャークラスで、どんなビジネスライン(業種)であれ、特殊なスキルや、組織に高い価値を生み出せる人々には常に需要があります。もう一つはジュニアクラスで、いわゆる一般的な事務、サポート的な仕事です。この人たちの場合は結構難しいです。
企業は最初のカテゴリーを優先します。まあ、それぞれの需要が違いますからね。
社員個人への評価について、コロナ禍の今、 どのような対処方法があるでしょうか。
Kayさん : 個人評価について、評価に使うシステムとして組織のコンピテンシーを再編しました。より適切に評価でききるように、ニューノーマルにおけるコンピテンシーを追加しました。例えば Stay Activeというもの、連絡や問い合わせを受けた後の社員の応答・反応に対する評価です。このような評価について、初め社員は心配していました。自分の欠点を探されたように感じたんです。でも試しているうちに、フィードバックが良くなってきた。このプロジェクトの成果が出るまで開発期間がほぼ1年間かかりました。
Aさん : 弊社はあまり在宅勤務を活用していないので、そこまで変わっていませんが、
人事部は COVID-19 の感染対策として、安全な職場の実現を可能な限り支援します。
Northさん : 今までは主な評価として KPI がありましたが、昨今な危機的な状況を踏まえて、適切な KPI を調整してきました。オフィス KPI と在宅 KPIとが分けられ、点数の決め方も違います。この他のものは、あまり変えていません。
コロナ禍における人材育成についてのご意見を聞かせてください。ソフトスキルであろうが、ハードスキルであろうが、それらのトレーニングはまだ必要でしょうか?
Kayさん : 必要です。この時代、自分のスキルアップ、スキル強化はとても重要です。
特に New Normal 時代において、ソフトスキルとマインドセットのトレーニングは非常に重要です。予期できない出来事や在宅勤務を強いられている今の状況では、全ての人々が自分で準備を整える、仕事に対する姿勢を調整する必要があります。
今は一般的なレクチャーなら、オンライン学習の形で、補足として取り入れています。
Northさん : 現在弊社ではトレーニングをあまり優先していませんが、
PDPA - Personal Data Protection Act(個人データ保護法)の件には取り組んでいます。弊社のビジネスは個人情報に関するものですから。PDPA を学んだ社員が、仕事に役立てられるために、また少数グループで情報を共有するためにセッションも設けました。
COVID-19 発生前は、ロジカルシンキングや問題解決の研修を探す人が多分たくさんいました。今の私にとって、このようなコースを受講したことがないため、やや興味深いものです。IT 知識や在宅勤務に必要なシステムの使い方、職場コミュニケーションでの技術活用などは、多くの会社にニーズがあります。今の時代、どこもそうしたツールを活用するようになりました。
Aさん : トレーニングはまだまだ必要で、特にソフトスキルにフォーカスしています。
トレーニングを対面で実施できない場合には、オンライントに切り替えたり、
受講したコースを復習させたりして、職場で実践をしています。
トレーニング予算への心配はございませんか?
Kayさん : 組織の経営者は、人材育成に投資するというビジョンを持つべきだと思っています。これは重要なことですからね。
Northさん : 私は、利益は組織にとって最も重要と思います。利益が少なければ、ビジネスとして難しい。ビジネスでは実績ベパフォーマンスとインセンティブに焦点を当てるからです。トレーニングを実施するとしたら、社員がどれだけ興味をもっているか、
会社にとってどれだけ利益をもたされるか、アンケートをとる必要があるのではと思います。
対面とオンラインのトレーニングを比較したとき、オンライントでも対面同様の成果を出すためには、どのような工夫が必要でしょうか。
Northさん : 最も重要なのは受講生の興味関心を起こさせる事です。もともと人間の集中力は 30 - 40 分しか持たないと思います。オンラインの場合、全ての受講生をコントロールすることが難しいでため、30 - 40 分ごとに意見交換をする形式にした方が良いかも。
Aさん : 今の時代、ただ座って講義を聞くスタイルはもう慣れていません。
最近はいろいろなトレーニングが開発され、ワークショップやアクティビティがたくさん出てきますが、オンラインに変わって、アクティビティが減ってしまうと、受講生にとって退屈でしょうね。オンラインの場合は受講生の興味が退屈しないようなアクティビティを入れることで、常にやる気にさせないと。
Kayさん : 弊社のトレーニングは大きくオンラインに切り替えました。具体的に気を付けていることの 1 つ目は受講生を減らす事。1 回のトレーニングの参加者を、30 人から
7人にしました。2 つ目は、本来 1 日でやっていたものを4 時間まで短縮ししました。最後は興味を持ち続けてもらうために、ゲーム等をアクティビティに組み入れています。
このコラムでは、Covid-19 の状況に対処するパターンを知ることができます。
この座談会の内容が皆様のお役に立てれば幸いです。
次回も、3 名のゲストの方にご参加いただく予定です。次回もお楽しみに。
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